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小池貞利(teto)

いま日本のロックバンドの中でも、とびきりのオルタナティブとポップネスを兼ね備えたバンド「teto」、そのリーダーである小池貞利がBACK TO STAGEにラインナップ。世代を越えて多くの音楽ファンの心を射止めている小池の演奏、そして原点となる地への思いを追っていきたい。


Profile

「teto」のボーカル・ギター。2016年にtetoを結成。同バンドの全ての作詞、作曲を担当。8月4日に1年10か月ぶりとなるサードアルバム「愛と例話」をリリース予定。中断していた47都道府県ツアー「日ノ出行脚」を8月28日 名古屋CLUB QUATTROより再開。

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ロックバンド・teto始まりの地で聞いた、小池貞利が見据える「これからのteto」

Interview:田中 貴(サニーデイ・サービス) Text:油納将志 Photo:古溪一道

7月16日の「BACK TO STAGE ONLINE LIVE」に出演するtetoのヴォーカル&ギター小池貞利が選んだ思い出の地は、バンドの結成時から使ってきた下北沢にあるリハーサル・スタジオ。このインタヴュー直前にメンバー2名が脱退。4人で音楽を紡いできたことに対する率直な思いと、新たな道への展望を原点であるスタジオでサニーデイ・サービス 田中 貴が聞いた。

tetoの始まりの場所で、かつての「がむしゃらな気持ち」をもう一度――

田中「このインタヴューはミュージシャンの原点について聞いていくんですが、本当に直前にすごいニュースが入ってきて」

小池「メンバーふたり辞めちゃいましたね」

田中「バンドって色々あるからね。でも、何年間も一緒にやってきたわけでしょ?」

小池「5年間。結成当初からやってきました」

田中「ニュー・アルバムは完成してるんだよね?」

小池「はい。8月4日に『愛と例話』というアルバムをリリースします。その新作は脱退したふたりとも一緒にやり遂げて、8月28日の名古屋CLUB QUATTROを皮切りに全国ツアーもやります」

田中「ファンの人たちも色々な思いを抱いただろうけど、バンドは続いていくわけで」

小池「ファンのみなさんは気を使ってくれると思うんですけど、いちばん悲しいし、悔しいし、ちょっとムカついちゃってるのは自分で、そういう気遣いに対して早く音楽で返したいなあとは思いますね」

田中「真剣にやってるからこそバンドってぶつかる。メンバーが変わらず、解散もせず、ずっとやっているバンドなんてほぼいない。ザ・ローリング・ストーンズだって、色々と変わってきたわけで」

小池「ひとつ物語は終わっちゃったなと思うんですけど、人生は続いていくと同じで、バンドも続いていく」

田中「そういう思いをいくつも抱えてバンドって続いていくわけだから、ぜひがんばってください。今回、思い入れのある原点として選んでくれたのが、このSTUDIO BAYDですが」

小池「はい、ここは辞めることになったギターの山崎(陸)と出会った場所でもあるんです。このスタジオってライヴもできるスペースがあって、そこで演奏している彼を見て、こいつと一緒にやれたら楽しいだろうなって思って。あと、ベースの佐藤(健一郎)は楽器もやってなかったんですけど、無理やりベースを持たせて(笑)」

田中「なかなかすごい話だよね(笑)」

小池「佐藤とは19歳頃からの知り合いで、25歳になって何かやろうぜ、ということでバンドを始めて、ここのスタジオベイドでtetoとして初めてライヴを行ったんです」

田中「リハスタって、長い時間いるから」

小池「そうなんですよ。色んなバンドがここに入ってリハをしているわけじゃないですか。そういう上を目指してがんばっているバンドたちの思いが染み付いている場所なので、バンドの魂みたいなものをあらためて今日ここを訪れて実感しましたね。バンドを始めたときのがむしゃらな気持ちや手探り感がもう一回ここから始まるような気がしています。それはそれで楽しみなんですよね」

田中「まさにこの部屋を使ってたの?」

小池「はい、メンバー4人で入ってましたね。このぎゅうぎゅう感が良くて。僕もギターを本格的に始めたのが25歳で、大してうまいわけでも技工派なわけでもない。ただ弾き倒していたという記憶をここに入って思い出しましたね。このアンプも使わせてもらったなあ」

田中「tetoの作品って、曲調がどんどん変わっていくよね。ここでみんながこういう曲をやりたいって言いながら具体化していったんだ。成長というとおこがましいけど、アルバムごとにどんどん変わっていく様が刻まれている」

小池「はい、経験を積ませてもらった場所でもありますね。ここなくしては、tetoはなかったですし、始まりの場所だったと思います」

田中「リハスタって、バンドをやっている人には特別な場所だもんね」

小池「そうですね。ぼくの好みは狭ければ狭いところで。ここもそうですね。繊細な音楽って今はパソコンのやり取りでもできてしまう。メンバー全員が顔を突き合わせて、せーので音を鳴らせるのがスタジオの醍醐味であって、互いに成長していく、ぶつかりあう、高めあうのは狭ければ狭いほうがいいと思うんですよね」

田中「それぞれが鳴らした音がダイレクトに聴こえてくるもんね」

小池「ちなみに居酒屋もこじんまりしているところが好きです。基本的に狭い場所が好きなのかもしれません(笑)」

田中「そういうのわかる(笑)。俺らも30年近く同じリハスタ使ってるんだよね。解散して、再結成して、また同じスタジオに立っている。うまくいかなくて険悪なムードになった時は、トイレの個室に入って1、2分だけ落ち込んで、顔洗って気を取り直してスタジオに戻るなんてこともあったな」

小池「場所と共に成長してきたというのはありますよね。見守ってくれているというか」

音楽に情熱を向けた原体験を追いながら、ファンと作る「バンドのストーリー」を求めていく

田中「だから、リハスタもちゃんと続いていってほしいよね。なくなると困るので。コロナの間はやっぱり練習も中断していたの?」

小池「最初の緊急事態宣言のときはスタジオも閉まっていて、2、3か月は入れなかった時期はありましたね。宣言解除になってからは徐々にスタジオに集まって、音を鳴らし始めたという感じですね。ニュー・アルバムのレコーディングもあったので、リハスタがないと話にならないですから」

田中「47都道府県ツアー“日ノ出行脚”も半分くらいで、中止を余儀なくなれて」

小池「折り返すことができずに中止になってしまったので、これはなんとかやり遂げたいですね。新型コロナウィルスによって、ファンと距離が生じてしまった。物理的にも心理的にも。バンドがファンに近づいていかないと、さらにその距離が広がっていってしまう。バンドって、お客さんと一緒に紡いでいくストーリーじゃないですか。新型コロナを恨めしく思ってばかりいるんじゃなくて、ファンとの向き合い方を考え直すきっかけにもなったと思います」

田中「お客さんを入れてのライヴだとみんなで空間を共有できる楽しみはある。一方、配信ライヴはひとりで聴くという環境になるけど、それはそれで新しい楽しみ方が生まれたと言っていいよね」

小池「僕もライヴには行ってましたが、ひとりでヘッドホンを付けて音楽を聴いている時間の方が多かったので、配信ライヴはしっくりきますね。より一層、手軽に音楽を楽しめるようになったというか」

田中「普段はどんな音楽を聴いているの?」

小池「2000年代後半のジャンクなアメリカン・パンクをよく聴いていて、それよりも前は同時期のロックンロール・リヴァイヴァルや90年代のオルタナティヴ・ロックやエモ・ロックも好きですね。あとは歌謡曲も」

田中「歌謡曲はすごくわかる。日本独特の旋律の気持ちいい部分を、うまく自分たちの音楽に落とし込んでいるな、って感じがメロディラインから伝わってくるから。ファンの人たちもそこに惹かれるんだろうね。ラウドなアメリカン・ロックのテイストもありながら、グッとくるようなメロディもある」

小池「筒美京平さんの作曲がすごく好きなんです。日本人の情緒というか、日本人で良かったなあと思うメロディなんですよね。演奏していても気持ちいいし、オルタナティヴ・ロックと歌謡曲を合体させてやろうという思いでずっとやっています」

田中「ラウドなロックってノリだけで押し切ろうとするものも多いけど、tetoの音楽は一緒に歌いたくなるもんね。でも、筒美京平さんの音楽はもちろんリアルタイムではないはずだけど、どういうきっかけで出会ったの?」

小池「中学校の時に図書館でCDを借りまくっていたんですよね。そのときにスマッシング・パンプキンズとかブラック・サバスとかに出会って。サニーデイ・サービスの『東京』も聴いていました」

田中「ありがとうございます(笑)。今もたくさん音楽を聴いていると思うけど、どんな環境で聴いているの?」

小池「最近はワイヤレスイヤホンでも聴いていますね。最初は有線じゃないとさみしい感じがしたんですが、そんなこだわりを超えた便利さもありますし、音質も満足できるものが多くなってきましたので。今回使わせてもらった『N6 Pro2』でtetoの最初のアルバム『dystopia』を聴いてみたんですけど、音源ってマスタリングが終わった後のものがベストで、この音で聴いてほしいという思いがあるんですが、その音をしっかり伝えてくれているというか。再現力の高さに驚きましたね」

田中「フラットで色付けのない音だよね」

小池「イヤホンによっては、こういう音じゃないんだけどなというのに出会いますが、忠実に再現してくれてミュージシャンにとってはうれしい音ですね。あと、ラジオを聴くのも好きなんですが、ワイヤレスイヤホンだとスマートフォンを置いて家の中でうろちょろしながら聴けるのがいいですね。洗濯を干しながら聴くのにも良さそう(笑)」

田中「ワイヤレスになると日常の色んなシーンで音楽やラジオを聴く機会が増えるよね。それでは、最後に16日に行われる『BACK TO STAGE』への意気込みを聞かせてください」

小池「今回は弾き語りで参加させてもらいます。弾き語りって、自分の間、自分のタイミングでやれるので、イメージしている音をそのまま伝えられる機会だと思っています。一方で、一人ひとりの力を結集していく、少年マンガのようなロマンがあるバンドでも早くライヴをやっていきたい。まずは16日、自分のギター一本で見せていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!」


■小池さんの思い出の場所

STUDIO BAYD 下北沢店(https://www.studio-bayd.com/shimokitazawa/
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-8-14 岩城ビル地下1階

■試聴製品

NUARL N6 Pro series 2
“NUARL DRIVER”[N6]v5Xモジュールを採用しピュアオーディオの概念をも投入した完全ワイヤレスイヤホン。左右共通の3ボタン、外音取り込み、低遅延モード、aptX Adaptive、専用アプリによる設定のカスタマイズにも対応している。

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