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川嶋あい

シンガーソングライターの草分け的な存在である川嶋あい。約2年ぶりのライブを開催する「渋谷公会堂」は、かつて彼女が音楽の道を走り始めた音楽的な原点だ。ひたむきに路上ライブを繰り返し、その足で初めてステージに立った時の思いや、現在に繋がる音楽への気持ちを紐解いていく。


Profile

2003年にI WiSHのaiとして人気番組の主題歌「明日への扉」でデビュー。2006年からは本格的にソロ活動をスタート。代表曲の「旅立ちの日に・・・」は卒業ソングの定番曲として知られ、卒業式シーズンにはサプライズライブも実施している。2021年3月に「どうにか今日まで生きてきた feat. 藤巻亮太」をデジタルリリース。8月20日には2年ぶりとなるワンマンライブ「Ai Kawashima LIVE 2021 “Welcome”」を開催。

川嶋あい

シンガーソングライター・川嶋あいと、サニーデイ・サービス 田中 貴スペシャル対談――音楽の原点「渋谷公会堂」

Text:油納将志 Photo:我妻慶一

15歳のときに「自主制作CD手売り5000枚」「路上ライヴ1000回」「渋谷公会堂でのワンマン・ライヴ開催」の目標を掲げて、みごとに実現させた川嶋あい。その夢の出発点が渋谷の路上だった。中でも思い入れのある渋谷公会堂についての思いや、NUARLのワイヤレスイヤホンを使うようになって広がった音楽の世界について、本企画を通して同じくNUARLの魅力に触れてきた、サニーデイ・サービスの田中 貴と共に語ってもらった。

――川嶋さんの原点の場所として、渋谷公会堂を挙げて頂きました。まつわるエピソードをお聞かせください。

川嶋「もう18年くらい前になりますが、当時の渋谷公会堂の前で路上ライヴをやったときがあって、ちょうど渋公でコンサートが行われた日でたくさんの観客の方々がいたのにも関わらず、自分の周りには人が集まらずに、立ち止まって聴いてくださる方もいなかったことがあったんです。その光景を目の当たりにしたときに、1年後に渋公でライヴをやるという目標が生まれて、その実現に向けて全力で取り組みました」

田中「路上から1年後というのはずいぶん早いペースですよね。でも、実現させてしまうという。すごい」

川嶋「今思うと、よく1年後にやるって言ったなと思います(笑)。よくわかっていない小娘でしたね。渋公の館長さんに1年後にここでライヴをやらせてくださいって何度も交渉しながら、ずっと渋谷の路上で歌っていました」

田中「まだまだ多くの人が立ち止まらなかった渋公前の路上から、渋公の中に入って、2000人を前にしたステージに立った。夢がかなった瞬間でしたね」

川嶋「それだけにすごく大切で特別な場所なんです。建て替え前の渋公は2階席まででしたが、ものすごく大きくて広い印象を抱きました。今でも最初にステージ立ったときのことを思い返すことがあります。どんなセットリストにして、この曲のときにこんなことを考えながら歌ったなとか。1分1秒というわけじゃないんですが、当日のことが肌感覚で染み付いているんです。あの日の光景はずっと変わらずにそのまま年を重ねていき、再び渋公でライヴをやっても最初の思いや光景がフラッシュバックするんですよね。あのときの自分自身と共にライヴをやっているような感覚になるんです」

――田中さんは、初めて渋谷公会堂に立たれたのはいつ頃ですか?

田中「ぼくたちが渋谷公会堂に初めて立ったのは1997年の12月でした。もう25年近く前になるんですね。気合い入りましたね、やっぱり。ちょうど渋公くらいのサイズが好きで。NHKホールや中野サンプラザはちょっと大きくて、お客さんとの距離が遠くなってしまうイメージがあるんですよね。渋公はちょうどいい距離感で、音もしっかり届く感じがある。2階席のお客さんの顔も見えましたし。川嶋さんと同じようにぼくらも大切な場所なんですよね」

――サニーデイ・サービスは5月にも渋公でライヴをやられているんですよね。今は建て直されて、LINE CUBE SHIBUYAと名前が変わっていますが。

田中「はい、5月にやらせてもらいました。渋公はもともとは1964年の東京オリンピックの重量挙げの会場だったんですよね、三宅義信選手が金メダルになった。『8時だョ!全員集合』の生放送も行われていた場所で。実は舞台が回るんですよね」

川嶋「そうそう、回るんですよね」

田中「回しました?」

川嶋「回してないです(笑)。田中さんたちは回したんですか?」

田中「回してないです(笑)。あと、渋公と言うと、音が」

川嶋「そうそう、あの音が好きなんですよ。音が最高ですよね。色々な場所でやらせていただきましたが、渋公は何か違いませんか?」

田中「これは特権ですよね。観ている方にはわからないんですが、演者はものすごく気持ちいい」

川嶋「このことを語り合える方と初めて出会えて、めっちゃうれしいです(笑)」

田中「きれいに響くんですよね、自分の声が」

川嶋「そうなんですよ、イヤモニやモニタースピーカーがなくても、自分の声がホールに鳴って返ってくる。めっちゃ気持ちいいんですよ」

田中「ぼくはベーシストなのでセンターには立たないんですけど、いちどサポートで行った現場で、ヴォーカルがリハーサルに来れないので代わりにセンターに立って歌ってもらってもいいですか? とPAの方に頼まれたことがあって歌ったら、その気持ちよさがわかりました。巨大なお風呂で歌っているような感じ(笑)」

新たな音の触れ方を知った「NUARL」について

――お二人はそれぞれNUARLイヤホンに接する機会も多いと思いますが、NUARLイヤホンについての魅力を教えてください。

川嶋「今回聴かせてもらったNUARLの『N6 mini2SE』は、自分だけのライヴ空間が創出されるというか、プチ小旅行に行ける感覚がありますね。音楽自体がプチ小旅行のようなもので、旅に出ることが難しい今、それぞれの曲で気持ちの上での旅をさせてくれるようでした。N6 mini2SEはその旅をより充実したものにしてくれる。聴きやすいですし、常に持ち歩きたいですね。散歩しながら音楽を聴くのがすごく好きで、イヤホンがあるとどんな景色の良いところ、どんな街でも自分だけの音楽空間が生まれる。お気に入りの歌によりひたることができて、好きになれるんですよね」

田中「わかります。ぼくもワイヤレスを使うようになったこととスマホによって、よりイヤホンで音楽を聴く機会が増えました。音楽と歩くリズムがシンクロするようになって、さらに景色にサウンドが溶け込んでいくことで特別な時間が生まれるというか」

川嶋「今まで聴こえなかった音もわかるようになりました。今までも大きいスピーカーで、大きな音で再生すればわかったんでしょうけど、ワイヤレスイヤホンはその聴こえなかった音を繊細に拾ってくれる。音楽を楽しみが増えましたね」

――田中さんの印象はいかがでしょうか?

田中「僕が使わせてもらったものより、N6 mini2SEはさらにコンパクトになった印象がありますね。かばんひとつ持たないズボラな男なので(笑)、ポケットに入るサイズというのもうれしい。小さいだけに音も軽いのかなと思っていたら、低音がしっかりと出ていて、まったく遜色ない」

川嶋「ワイヤレスイヤホンを使う前は、自分の部屋のスピーカーの前でちゃんと聴くというのが好きだったんですが、去年からワイヤレスを使うようになって、自分の部屋が外に付いてきたというか(笑)。どこでも音楽に没入することができる。自分が曲を作るようになってから、ますます好きになった音楽をあらためて聴きたいと思いましたね。70年代、80年代の歌謡曲がすごく好きで、自分の音楽の土台になっているんですが、そうした大切な音楽からまた新たな発見があるかもしれない。じっくり聴くのが楽しみですね」

田中「ぼくは特に魅力的な女性ヴォーカルを聴いてみたい。シンプルなサウンドをまとったシンガー・ソングライターとか、耳のそばで歌いかけてくれるような感覚になりそうなので。カーペンターズとかいいかも」

川嶋「それはいいですね。声の存在感とか、すごくリアルに伝わってきそう。あと、ライヴ前には、セットリスト順に聴いていくんですが、その作業がすごく楽になりました。東京近郊の公演は自宅で復習できるんですが、地方公演などではその機会を作るのが難しかったんです。家のスピーカーを持っていくわけにもいかなかったので(笑)。ワイヤレスイヤホンを使うようになってからは、どこでも音楽に集中できるようになったので、安心してライヴに臨めるようになりました」

田中「たしかに、ライヴの予習復習にピッタリかも。公演地に向かう途中でも、さっと取り出してすぐに聴けるし。ぼくは自宅にいるときも使っています。スピーカーだと別の部屋に行ってしまうと音が遠くなってしまうけれど、ワイヤレスは場所が限定されない。掃除や洗濯など、家事をする際におすすめですよ。スタジオで練習しているときも、コード進行やフレーズを確認するのにも有線だと楽器も持っているのですごく面倒だけれど、ワイヤレスだと耳にさっと装着するだけなので、ストレスをまったく感じない。片耳だけイヤホンで音楽を聴いて、もう片方の耳で楽器の音を聴きながら練習したりも出来ますし」

川嶋「ミュージシャンならではの使い方ですね。ワイヤレスイヤホンを使うことで、すばらしい曲との出会いも増えて、それが先ほどお話ししたプチ小旅行へとつながっていく。眠っていた感情を起こしてくれて、こういう曲を今度書いてみたいなとか、こういう歌い方に挑戦してみようかなとか、音楽の新しい扉が開いた感じがしますね。悩んだり、迷ったり、苦しんだりしながら、そんな音楽をどう完成させていくかという過程を乗り越えた先に命が吹き込まれるというか、魂が宿るというか、思ってもみない曲ができあがる時がある。その誕生の瞬間をもっと体験するために今後もがんばっていきたいと思います」


■川嶋あいさんの思い出の場所

渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)https://linecubeshibuya.com
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町1-1

■試聴製品

NUARL N6 mini series 2 Special Edition
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